釣った魚をおいしく食べるために・・・

私のボートのシーズンは、3月後半から10月の前半までです。
気温の上がる、この時期に特に注意しないといけないのが、魚の保管方法です。
せっかく高級魚をたくさん釣っても、処理や保存状態が悪いと、全てはダイナシです・・・(>O<)
日帰りの釣行の場合は、よほど頻繁にクーラーを開け閉めしない限りは大丈夫だけど、
問題は遠征して、2日間の予定で釣行する時。
近場の場合は氷が無くなっても、近くのコンビニまで走って買い足せばいいのだけれど、
遠征のポイントは田舎なので、そうもいかない・・・
だからクーラーの氷を、なんとか2日間持たさなければならないわけです。

そこで私が実践しているのがこんな方法。
まず、この時期にクーラー1つでは氷は持たないので、2つ用意します。
私の場合、大きい50リッターのクーラーは、海水を入れて氷水にして、ボートに積みます。
釣った魚は、エラと尾からナイフを入れて2点締めして、さらに神経を抜いて、クーラーに入れます。
氷水にするのは、急速に魚の体温を冷やすためです。
魚はファイト中に体温が上がるので、ゆっくり冷やしていては鮮度がすぐに落ちてしまいます。

ただし、魚屋に卸す場合などは、魚の目を重視するので、氷水入れっぱなしでは、目が白けてしまい、よくありません。
1時間くらいで出して、もう一つのクーラーに移し替えるのがベストです。
このとき、魚が氷に直接触れないように注意が必要です。
また、氷水にする時は、氷をビニールに入れるなどして、
出来るだけ塩分濃度が変わらないようにすると、よりベターです。
塩分濃度が変われば、浸透圧の関係で、味が落ちると聞いたからですが、
大変なので、余裕があればで良いと思います。

小さい30リッターのクーラーはもっぱら氷と食糧の保存用で、魚や氷をを移し替える時、食事の時、
以外はほとんど開けないようにします。

余談ですが、氷水にすると氷の寿命が格段に縮まります(^^;
おまけに、魚も縮まります・・・
(記録魚は釣ったら冷やす前に写真を撮っておいたほうがいいですよ。)

2日目には大きいクーラーの氷はほとんどなくなるので、小さい方のクーラーから氷を足して使っています。
頻繁に開けなければ、これだけでもほとんどとけずに氷は残っていますが、
より完璧に氷を保存するために便利なものがコレ、ロゴスの「氷点下パック」なるもの。
(画像は道具・グッズのところにあります。
説明によるとマイナス13度を維持するそうで、氷よりも温度が低いので氷を保存できるそうです。

難点はなかなか凍らないこと。
説明によると、完全に凍らせるにはマイナス20度以下にする必要があるそうです。
積めこんだ冷凍庫では2日かけても完全に凍りきらないので、
他の氷と一緒に作ろうとすれば手遅れになります。
それから保存用の氷は、この時期に限っては市販の専用の氷にした方がいいと思います。
ペットボトルを凍らせて作った氷は経済的だし、とけたら飲料にもなるので便利だけど、
とけるのが早くて長持ちしません(++)
家で焼酎なんかをロックで飲んでいても、家庭で作った氷と専用の氷とではその差は歴然ですよね。
同じ原理だと思います。

そしてもう1つ大事なことが、よいクーラーを選ぶこと。
最新のクーラーは従来のクーラーと比べて、格段に保冷力が高いです。
よく「保冷力2倍」や「保冷力3倍」のシールが貼ったクーラーを見かけますよね。
それぐらい違うそうです。
ただし、たとえ最新のクーラーでも、
フタに魚入れ口がついていないものは避けた方がいいと思います。
開け閉めすると冷気が全部逃げてしまうので、どうしても氷の消耗は激しくなってしまいます。

ところでブランド魚の「関サバ」「関アジ」はみなさんご存知のことと思います。
これらは網で獲らずに、1匹1匹釣って即〆の上、大阪や東京なんかに空輸しています。
「網で獲ると苦しむ時間が長くて、悪い血が回ってまずくなるから」だそうで、
味に拘った結果、行きついたのがこの方法だそうです。
これだけ手間ヒマが掛かっているから1匹数千円もするのだけど、
考えてみればこれは釣り人が普通にやっている方法ですよね。
空輸するまでもなく釣ったその日に刺身で食べられるし、鮮度は決して負けていないはずです。
海域による味の差はあるでしょうけど、釣り人が食べている魚は、まさに「最高級」なんですね(^O^)
処理さえ間違えなければですが・・・^^;

剥製工房★GALAXY